チベット修行会②

大丈夫、元気になったと自分に言い聞かせながら、中華料理店のベジのランチも少しはいただきました。玉杓子で油をジャージャー注ぎ込む炒め物など、調理場を目にした時は少しにしておいてよかったと思ったもののシガツェへ車で移動し17時頃到着。夕食は18時頃なのでと休憩に出していただいたピーナッツを、本当に一粒口に含んだ瞬間また急に吐き気を催してしまいました。部屋で休ませてもらおうと外に出たらまたもやで、何度も戻してしまい、夕食どころではなくなりました。

次の日も朝から移動です。カイラスを目指して西へ西へ。朝ヨーガの前後と食事の前には必ず毎回オキシメーターで血中酸素濃度を測定します。何度も深呼吸して少しでも高い数値が出るように、でも私のデータはドクターがチェックされて測り直されることしばしば。車の移動時もずっとドクターと同じ車で私が要注意だということは自分でもわかっていました。体調を尋ねられると大丈夫です!と笑顔でアピールするのですが、この頃の酸素濃度は60台。平地では普通95前後、決して大丈夫な数値ではなかったのです。

シガツェから翌日はディングリへ、翌日はバヤンへと移動が続き標高も上がります。食欲もなく頭痛も治らず顔色も冴えないまま、自分でもこれはやばいと思いながら、でも絶対自分から諦めるとは言わないと誓っていました。神様が帰れとおっしゃるなら応諾せざるをえないけれど、でも神様どうぞ私を連れて行ってください!祈りながら深呼吸を繰り返していました。
その頃、同じ部屋の友人が、(2年前のインド修行会で出会い親しくさせていただき、今回のカイラスも私が強引に誘ったから来たという姉のような存在の方)「本当にカイラス行きたい?」と聞きました。「もちろん!絶対行きたいよ!」一生に一度の覚悟で臨んだカイラスです。日程も費用も家庭の状況に自分の条件も、今回限り、次はありません。今回ダメだったら次、また来年、は私にはないのです。「じゃあ、頑張らないとね」「うん」。この時は、なんで今更そんなこと言うのかな?と思ったのですが、話すのもしんどくて会話はそれきりになりました。


次の日はマナサロワール湖を目指しての移動でした。ガイド長のカイラさんは、大丈夫ですか?と必ず聞いてくださるので、はい、大丈夫です!というのが決まりになっていました。「湖が見えるところまで頑張りましょうね。」と言われたので、見える?!と思いながら、「はい!」見たい見たい!見るだけでいいから、沐浴はいいから、と思っていました。

 

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