チベット修行会①

7月も終わりに近づきつつあります。
あの例えようもなく濃く深い経験・チベット修行会からまだ1か月しか経っていないのが不思議な感覚です。もうずっと前のような気もするし、また反対に朝方目が覚めた時など、どこ?もう集合時間?って思うこともあり。とにかく不思議な感覚なのです。

チベットのラサに着いた時、雲の低さと、チベット自治区祝(?!)50周年という大看板が印象的でした。前日朝に関空を出発してから飛行機を乗り継ぎ、ほとんど仮眠しかとれずにラサに到着。乗り物に弱く中でも1番苦手な飛行機に酔わずにどうにかたどり着けたことに安堵しました。ここで3,500メートル、さあこれからとわくわくしました。

ラサ空港前 駐車場  祝いとは思えない自治区50周年看板
ラサ空港前 駐車場 祝いとは思えない自治区50周年看板

午後からチベットで最も聖なる寺、ジョガン寺を見学しました。 ところが、その日の夜やっとゆっくり眠れるとホッとしたのもつかの間、息苦しいのか体が重くてだるくて寝られず、朝は起きられず。5時から朝ヨーガだというのに、やっとの思いで起きたら急に吐き気を催しトイレに、焦る気持ちで立ち上がろうとしてぎっくり腰になる予想外のパターン。泣きっ面に蜂とはこのことかと、腰を押さえながら息も絶え絶えやっとたどり着き、終わってまたよろよろゼーゼー部屋に引き上げる時、慧心先生から「後ろ姿は85(歳)のバーさん(婆さん)だな」と檄を飛ばしていただく始末。
その日は、朝からポタラ宮殿、チベットのシンボルであり歴代ダライラマの宮殿を見学しながら高地順応する予定でした。バスで宮殿の近くまで行ったものの、宮殿の上まで後300メートル、その所要時間が2~3時間かかることと、出口はこの場所か、1番上しかなく途中で出ることはできないとのことでした。楽しみにしていたポタラ宮殿ですが、高山病とぎっくり腰ではとても2~3時間歩いて登る自信がなく、諦め待機することにしました。

ジョガン寺 世界遺産です

ガイド長のカイラさんが一緒に待っていてくださることになり、みんなを見送った後、写真を撮りましょうとポタラ宮殿の下!きれいな花壇の前で写真を撮って下さいました。本当はしんどくて写真を撮る気分ではなく、とにかく休みたい、座りたい、という思いで一杯だったのですが、「じゃあ、向こうの階段まで歩きましょう」。道路を渡って階段まで歩くと、「階段の上で撮影をしていますね、あの上まで行きましょう」。はあ〜たどり着いてベンチに座ったら、「じゃあ、階段を降りた向こうの参道へ行きますよ」。お願いだから休憩させて!と言いたいところを我慢して、今度はあっち、じゃあ今度は、と歩き続けました。水が足りなくなったら、昔懐かしい感じの雑貨屋さんみたいなお店に連れていただき、本当にその時買った水は体にしみこむようでした。

たまに座らせてもらうと、もう眠くてすぐにウトウトしてしまい「何してるんですか、歩きますよ」。カイラさんはネパール人の経験豊富な山岳ガイドで、ネパールの民族や言語についても興味深い話を聞かせてくださいました。でもその時はあまりにしんどくて、気持ちに余裕がなかったのが残念です。


お昼前にやっとみんなと合流した時、顔色が良くなった、元気になったね〜と声をかけてもらって初めて、朝より体が楽なことに気づきました。高山病は寝るとひどくなるから、寝ないようにと厳しく声かけし、3,800メートルのポタラ宮殿へは行けなかったけれど、3,650メートルで順応訓練してくださったことに後で気づいた次第です。カイラさん、ありがとうございます!カイラさんには後でまた感謝することがあるのです。

タルチョのはためく空  タルチョは願いの込められた5色の旗、青、白、赤、緑、黄色、それぞれ空、風、火、水、地、五大元素を表し、お経と馬の絵が描かれている。
タルチョのはためく空 タルチョは願いの込められた5色の旗、青、白、赤、緑、黄色、それぞれ空、風、火、水、地、五大元素を表し、お経と馬の絵が描かれている。
ポタラ宮殿の下、こんなに近くに見えるのに所要時間は2,3時間!
ポタラ宮殿の下、こんなに近くに見えるのに所要時間は2,3時間!

 

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